ペール・ラシェーズ墓地の妖精
丘白月

パリの妖精
第15話「ペール・ラシェーズ墓地の妖精」



蒼く透きとおる夜
フクロウの朗読会
星のワイン

黄昏の置き手紙
月明かりで描く魂
ピアノの音

墓石をノックする妖精
今夜は誰と遊ぼうか

オスカーはいつも笑って言う
妖精さんそのワンピースは
僕のほうが似合うよと

ショパンは新曲が出来たと言う
妖精さん僕の肩でお聴き
君に贈る歌だよと

アランは妖精の幸福論を話し
最後はいつもこう締めくくる
そうか君は生きているんだねと

生まれ変わったら今度は
街で逢いましょう
妖精はそう言った



自由詩 ペール・ラシェーズ墓地の妖精 Copyright 丘白月 2019-09-15 20:37:42
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