妖精のミルフィーユ
丘白月


秋の風が落ち葉を集める
龍の子供がふざけて
天にさらって昇る
空は赤と黄色と黄緑で
黄昏を描いて笑ってる
ゆっくりと落ち葉に
妖精は乗り森を舞う
想いを千枚かさねる
長い時間と甘い季節の葉
遠くで見守る冬が
真っ白な粉砂糖を振ってくれる
出来立てのミルフィーユは
虹を切る音に似て
記憶の煌きを広げた皿に
切り分けられた



自由詩 妖精のミルフィーユ Copyright 丘白月 2019-09-14 19:51:40
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