秋の陽に幻惑されて
丘白月


窓辺の朝日は懐かしい匂い
遠い国の匂いがする
いったいどれだけ
涙滲みたハンカチーフ燃やして
ここへたどり着いたの
流星を追い越して
銀河を照らして愛され
月を影絵にしてくれるたね
雨のように日傘を光がすべる
いったいいつになったら
私をさらってくれるの
燃え尽きた光の匂いが草に残る
秋の優しい陽がゆっくりと
階段を編んでいる
出来上がりまで少し眠るね
眠いの今日はなんだか
長すぎる夜が怖くて
妖精からもらった古い地図で
朝日の国を探してたから



自由詩 秋の陽に幻惑されて Copyright 丘白月 2019-09-11 17:45:37
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