間読書
ナンモナイデス



愛する相手もいないくせに
フィロソフィアなんて
本が読みたくなる。

ページのはじめあたりには
著者のモノクロ写真が
あったりもしたりする

最初にあとがきを読む
人名索引を名簿がわりに
利用したりして

自分は目でもある

自分は単に切り出された
物体としての脳ではない

生き者として生存している
不可思議な脳に過ぎない

たとえ脳がデジタル化しても
それは自分ではない

自分は不可思議な自由
として現象している

自分は今二つの眼球で
一匹の小さなクモを観ている

それは決して二重ではない

クモの目は8つである




自由詩 間読書 Copyright ナンモナイデス 2019-09-08 21:17:53
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