ソナー
カマキリ

見つけたりない気がして
海底を泳いだ
短い手足がだんだんしびれていく

水圧のせいかな
ちょっと戸惑って
いつかの風船がひっかかる

悲しみにすら触れられない
それじゃあ笑われちまうだろう
生きた心地だって感じたい
誰かがいてもいなくても

嘘を落として割ってしまった
きっと組み直せないよ
君や彼の想像でぼくはどんどんふくらむのさ

大人しくしていてよ
締め上げた白い骨
大事そうにささやいておくれ
忘れてもいいから
積み上げた言い訳に名前をつけてくれ
壊すたびに散らばっていく泡になる日まで


自由詩 ソナー Copyright カマキリ 2019-09-08 20:01:15
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