肉食獣
HAL

色んなひとと出会ってきた
少なくはない恋もしてきた
でもこの埋められない空白は何だろう

寝苦しいひとりの夜
寒さで目覚める未明
僕はその隙間の正体を知る

淋しさが僕を飼い慣らそうとして
悲しみが僕のために牙を研いでいる

そしていつか
心の喉元を噛み砕かれ
僕は青い血を流して殺されることに気づく


自由詩 肉食獣 Copyright HAL 2019-09-01 02:11:09
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