夕立
立見春香

好きになれる
ココロのあやふやな音が
聞こえなかった

夕刻の
魔が
影にひそんでわたしを
濡らしていった

近くのコンビニで
明けるのを待った

雷鳴が
とても近くて
震えたのは

怖かったからじゃない

優しかったから

好きになり初めの
ココロのあやふやな音が
スーッと
街のなかを
とおりすぎたから




自由詩 夕立 Copyright 立見春香 2019-08-30 05:35:38
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