黄昏の入り口
丘白月


オレンジ色の海に
真っ赤な風船が
空気が抜けていくように
溶けて流れていく
真上にはもう
気の早い星がやって来て
透明な月も
火が灯る提灯になる
ありがとう さようなら
黄昏の精が夕日を見送り
草も花もお休みと
風の布団をいただく
ありがとう おやすみなさい
遠くで妖精が歌う声が聞こえてきた



自由詩 黄昏の入り口 Copyright 丘白月 2019-08-10 20:56:30
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