きゅうりの妖精
丘白月


黄色い蝶が止まり
羽ばたいて蜜を吸う
いや違う
あれは花
黄色いリボンの麦藁帽子で
妖精がちょこんと座ってる

宇宙が見える真夜中の空で
雨の井戸を掘る妖精
乾いた畑にはしぼんだ花
もっと深く遠くの星まで
朝になれば湧き出て流れる
私の乾いた魂も水色になる
きゅうりは水星の味がした



自由詩 きゅうりの妖精 Copyright 丘白月 2019-07-29 22:05:38
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