船を編む妖精
丘白月


草の海に船を隠す

草の先が垂れ下がっているのは
妖精がぶら下がったから

草が折れているのは
妖精が船を編もうとしたから

誰のために船を編むのだろう
私に羽根が無いからだろうか

次の満月に乗れるよと言った
アルタイルを目指すと言った

織姫を運ぶ船が新月で眠る



自由詩 船を編む妖精 Copyright 丘白月 2019-07-05 20:29:56
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