呆
ひだかたけし
この光の午後、
日なたに細やかな模様を編んで
揺れる影はもう無数、
私は眩暈するよなこの現に
微睡み呆けて夢をみる
呆けて赦される夢をみる
〈ああ 娘よ、おまえは何処で何をしている?〉
微睡み呆けて現に目覚め
哀しみ湧く胸奥の塊を
日なたの影に織り込んでいく
そっとそっと 織り込んでいく
自由詩
呆
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ひだかたけし
2019-06-17 13:57:08
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