ホームシック
湾鶴
今朝の夢は 覚えてないが
今夜みる夢が幽かに 見えてきた
お昼を食べたベンチに座り
待っている
きっと来るだろうと信じている訳じゃなく
決められた日課のように
傾くサーチライトムーンを
肌に映して
縮んだタバコを伸ばし
口ずさむ歌も
だんだん古くなってきて
両肘をにぎりしめる
前にもあったような
よくあったような
スライスする野菜の
薄いリピート
帰りたい場所の樹が揺れる
そしてきっとそこで目を覚まし
降りきった針に
待っていた数を記すだろう
ここのトコロ
それは少しずつ増えてきた
早く帰らなければ