ホームシック
湾鶴

今朝の夢は 覚えてないが
今夜みる夢が幽かに 見えてきた

お昼を食べたベンチに座り
待っている

きっと来るだろうと信じている訳じゃなく
決められた日課のように

傾くサーチライトムーンを
肌に映して
縮んだタバコを伸ばし
口ずさむ歌も
だんだん古くなってきて
両肘をにぎりしめる

前にもあったような
よくあったような
スライスする野菜の 
薄いリピート

帰りたい場所の樹が揺れる
そしてきっとそこで目を覚まし
降りきった針に
待っていた数を記すだろう
ここのトコロ
それは少しずつ増えてきた

早く帰らなければ


自由詩 ホームシック Copyright 湾鶴 2003-11-20 00:37:49
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