オイタル

半分空(す)いた駐車場が
静かです
風がむやみに
花粉を飛ばしてる
陽射しが細かく崩れて
足元で少し波立ってる

僕たちはようやくの役割を終えて
出口のところで小さく背伸びする
明日の方へ散っていった
たくさんの友達
ではまたね

僕もまた同じ方角へと
よろめくように進んで行くと
まなじりの切れる辺りに もう
小さく
桜が咲きそうです


自由詩 Copyright オイタル 2019-03-31 05:46:59
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