金属調和
マサヒロK

空中に浮いた画像の中に
私の中心がある
スチールの冷たい糸
重力にきしむ強い音が
私の全体を支えている

金属の目の直線上に
鋼鉄のガラスが光っている
エア・コンディショナーの冷気が
鋭い輪郭を作る
・・・机
その机の窮角の感触に
私は触れる

そして
くつろぎながら私がいる

やがて硬い肉体が
パッケージの中に収まり始める
振動するものは何もない
完全な停止が
冷たい息吹を吐いている
そして
全ての調和が完成する


(20代前半制作)


自由詩 金属調和 Copyright マサヒロK 2019-03-25 21:43:51
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