ガト

失くした人を
偲んで見上げる
朧月

何かに抱かれるような
宵の人肌

湿った土が
ほんのり香る

始まりと
終わりの理

四条大橋から見渡す
川床の灯りは

春に滲んで

提灯を連ねる
百鬼夜行のようだ 


自由詩Copyright ガト 2019-03-17 04:15:38
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