藍の空
秋葉竹


蛇が好き
でも鰐も好き牙を剥き
言葉をかじる不気味な青さが


飛び上がる
急にお尻を抓られて
同性ですけどセクハラだからね


記念日に
安いイミテーションをして
買う気にさせるあたしが蛇かな


夕焼け野
原に白い花は染まり
しずかな風ゆく茜は泣くのか

草むらの
雪の道ゆく鈴の音を
鳴らすあなたのスナップが好き


いつまでも
あなたを想うキラキラと
輝く笑顔が夜も消えない



錦絵の
恋みたいだがひとり寝じゃ
ただこれまでを繰り返すのみ。

ごいっしょに
住みませんかと誘えたら
蛇な心も静かになるかな?




水を飲む
その心にある透明で
氷の世界に住む正義とは?

散る花に
流血沙汰の愛憎が
笑われながら無くなるこの部屋


やさしくし
てよ悪魔のキスから守
ってよ無くなるプライド結晶の夜



こわいもの
なんかない人いないけど
お酒で飲み干す恋愛もある


くだらない
言葉を守りたく見上げる
空のかなたにある藍が好き














短歌 藍の空 Copyright 秋葉竹 2019-02-19 07:48:47
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