少女A
海美

朝あなたをドアの外に見送って
あなたの「Aおにんぎょうさん」は終わりです
すぐにアリバイ作り
愛しのあの人にお電話して適当な愛を吐いて

あなたが帰ってきてAおにんぎょうさん再開
寂しがり屋のウサギを演じて愛を求める振りをする
あなたには愛なんて求めてないの
寂しさを埋めるために演じてるだけなのだから

「愛してる」「好き」そんな言葉で傷つけられずに
存在あたしを認めてもらえるなら何度だって言う

もしあなたがあたしを捨てるのならば
あなたの「Aおにんぎょうさん」は終わりです
すでに気がついてるの?
愛しのあの人が待っていてくれるから別に良いけどね

あたしが帰っていきAおにんぎょうさん終了
愛されたがりのウサギがいたことあなたは忘れられますか?
あなたには形だけの愛を求め
寂しさを埋めるために利用しただけなのだから

「抱いてよ」「好き」そんな言葉で人間としての…
存在あたしを認めてもらえるなら何度だって吐く

あたしが逃げていってAおにんぎょうさん破壊
愛されたがりのウサギがいたことあなたは忘れてくれます?
あなたには決して愛なんてもの…
愛情なんてものは求めていなかったんだから

「愛してる」「好き」そんな言葉で傷つけられずに
存在あたしを認めてもらえるなら何度だって言う

人の上には犠牲が成り立ち
そしていつしかあたしの上にも犠牲が成り立つのね


自由詩 少女A Copyright 海美 2005-03-28 10:03:30
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