枯葉
ふじりゅう

ここが灰色の地点なら
向こうは向日葵が咲いているのだろう
ロウソクを落として、文字を書いて
猪のように走ってきたもんで
疲れちまった

大事な何かをそろり、
そろり、と運んでいるうちに
俺はポケットから自分を落としてしまったらしくて
ブー ブー と
今でも震えてんだろなぁ

太陽に向かって手をかざして
僕が生まれたから
小さな事ばかり気になるのは
服だけの俺とバレたくなかったから

新しい化粧を覚えたら
新しい衣装を付けたら
古いツギハギを直したら
剥げていく皮 いま ほら

宝石のような雪を思い出した
ポタリと泣いていた
気がした 僕を見て いま ほら…


自由詩 枯葉 Copyright ふじりゅう 2018-12-10 15:44:31
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