きる・み
青花みち
剃刀みたいな言葉にも愛情は宿るのだと信じていた。切っ先のひかりを盲目的に見つめて、この体がふたつに切り落とされる瞬間、左右どちらの器にあたしは棲んでいたのだろう。解を得ないまま伏せるまつげのすきま、きみを見つめながら、空中分解された意識。あたしを傷つけるためだけにある一途さが好きです。凍るように鋭くてうつくしいきみのひかり。
自由詩
きる・み
Copyright
青花みち
2018-09-25 15:53:07