色世界
桜 葉一
季節が黄緑になりかけた頃
風はあまりにも無色で
恋はピンクのまま終わった
嘘を青で塗りつぶし
プライドは赤と一緒に捨てた
友と名のつくものはすべて黄色に見えていた
朝の街は黒い塊で
夜は空に白が浮かんでいた
誰かが灰色だった
自由詩
色世界
Copyright
桜 葉一
2005-03-23 11:18:18