残酷な視界
ミナト 螢

病室の窓から
見える風船
白い魂のように
動いて
誰かあれを
掴まえて来てよ
だって私の
未来なんでしょう

花瓶の中に
沈んだ心が
飛び上がりそうな
景色だったね
抜け出そうと
心を燃やしても

夕陽の光を
浴びたせいだろう
林檎の色が
茶色く濁って
熱でもあるかと
心配したよ


自由詩 残酷な視界 Copyright ミナト 螢 2018-07-15 11:28:20
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