冬味幻想
ヤギ


灯りを点けない夕方は
何故かどきどきする

小さいときなら遊びつかれて
夕飯まで
少し眠った

ストーブ上のユキダルマ
履き替えた靴下

苛めた犬
ソリのきしみ
耳切る風の冷たさと鼻水
赤い顔して笑うトモダチ
思い出して
満足して

あんなに仲の良かった人達に
もう会わない不思議
どこにも残らぬ甘い幸せ
歳をとって死ぬ不思議


自由詩 冬味幻想 Copyright ヤギ 2005-03-22 18:59:47
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