放課後
ミナト 螢
あんなに真っ赤な夕陽が落ちて
白い制服を血で汚すような
海へ行ったなら怒られるかな?
校舎の北側で集まっている
軽音部の粗い演奏は良い
小さな悩みを裏返しにして
汗と涙に分けてしまうから
星が綺麗だと三回も書いた
才能のない詩人は何を見て
短い命を生き延びるのか
誰の目に留まらなかったとしても
悩んだ時間が青春なんだ
フルーツパフェを断り続けて
友達ができる人なんているの?
一口で食べて広がる甘さを
長い間ずっと忘れていたよ
会話の中から生まれる言葉を
気が済むまで疑い抱きしめて
抜け出す時間に寄り道をする
天気なら晴れて音符なら呼んで
海で汚した血を洗い流せば
私は何マイル泳げるだろう?