二人は三親等
吉岡孝次

空き地は誰のものでもないと思うのは間違い
だから持ち主に黙ってそこで遊ぶかわりに
持ち主に黙って
くっきりとした明るい枯れ草を見ていよう
片隅にはえている一本だけの雑木林に寒さを忘れよう
きみが受け取っている、この熱のないひかりは
きっと いつかきみが困ったとき きみを清めてくれるけど
さあ、行こうか ひょっとしたら僕が楽しんでいるだけかもしれないし
今は竹林公園が二人を待っている
ソムリエのように滑り台を冷やして


埼玉育ち
その、生きる極意


自由詩 二人は三親等 Copyright 吉岡孝次 2005-03-21 21:34:16
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