東京の歌
草野春心



  東京の歌は
  唇のようにさけんで
  凄くかなしかった

  打ち棄てた愛が 不意に
  わたしの頬を張る
  日が沈み 胸が冷える

  老いた男の
  灰いろのまなこ
  ふかい夜 稲光のはやさで凍てる




自由詩 東京の歌 Copyright 草野春心 2018-04-08 20:09:03
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