タイムハウス
湾鶴

ヤギの角から
風が飛び立ってゆきます
壊れた蓄音機からは
もう染みださない炭酸
かわりもしたし かわりもしない
時計の螺子を抜くと
走りだす犬のシッポ
揺れては困るウッドチェアに
蜘蛛の春雨は降り注ぐ
忘れかけてた言葉が胸を
這いずりまわる
僕の家だった僕の家


自由詩 タイムハウス Copyright 湾鶴 2003-11-17 17:40:48
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