日曜日の公園
服部 剛
ゆっくり育つ息子が
五歳にして
歩き始めたので
日曜日の公園へ連れてゆく
小さな影は、日向にのびて
ひょこひょこ歩き
地べたに尻餅をついては
砂を、払ってやる
ふたたび立ちあがる、小さな影は
ひょこひょこ歩き
枯葉を踏みしだく上り坂で
ゆらりとバランスを崩した所で、手を繋ぐ
日曜日の公園で
さりげなく活躍する若いパパ達
女の子のブランコを、押す
男の子の砂場に、山をつくる
息子を滑り台の頂上に、立たせ
素朴な幸いに賑わう公園を見渡す
まだ言葉を知らない息子の
あどけない肩に、パパの手を置く
――ここは君に与えられた世界