他人同士の二人組
番田 


年末に新宿でSと待ち合わせた
どうしようもない 男が二人
しかし進むべき道を誤ってきたからなのか
そうせざるを 得なかったからなのか


そんな事を考えながら入った
閉店ギリギリのサンマルクカフェで
私は 飲み物の注文を断られた
店内には 相手のいない女性が 友達と何人も


外に出さされた私の目には闇が深みを帯びていた
モノリスビルなどに続く 地下道
私はそのさきのバス停からスキーに出かけたこともある 地下道
そして あの頃の私の背中が そこに 浮かんだ


会場である ホテルにつくと
シャンパンを片手に踊っていた私の背中があった
年明けから私は羽目をはずして そして
笑って 帰った



自由詩 他人同士の二人組 Copyright 番田  2018-01-03 22:06:31
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