秋の風
吉岡ペペロ

会えばぜんぶ吹き飛んでしまうのに

臆病者も恥ずかしがり屋になれるのに

町に吹く秋の風

銀杏のひかりはすっかり黄色いのに

虫の声が星のように瞬いているなのに


どうしてどうしてを繰り返す

ふたりは互いに置いてけぼり

惨めなことばかりしてしまう


会えばぜんぶ吹き飛んでしまうのに

臆病者も恥ずかしがり屋になれるのに

町に吹く秋の風

銀杏のひかりはすっかり黄色いのに

虫の声が星のように瞬いているなのに





自由詩 秋の風 Copyright 吉岡ペペロ 2017-09-24 04:49:44
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