リボン色のゆううつ
藤鈴呼


すぅと伸びる愛おしさに 
戸惑い ひとおっつ

ダービー馬の 尻ぬぐいだけしている
ポニィテェル ふたあっつ

リボンは垂れるから バレッタを
パサリと触れた 涼の手を
ゆっくりと 振り払った

次の日揺れた 蜩の音 みぃっつ
みにっつめいど 舌の間に挟んで 露知らず

よっつめの隙間に埋め込んだ言の葉 いつうっつ
もう それ以上は 数えられない

ダンスホールの床面で煌めく ダイヤモンド
六角形の水晶と 見紛う程の美しさに

溜息ななつ
夕闇と 同じ色の カラスが啼いたよ

八つ裂きの刃 
九重で生まれた牛の乳を啜る

ガンジーの丘に 敷き詰められた 
コスモス絨毯

黄色も白もピンクも ごったまぜで 御挨拶
こんにちは こんばんはだけ 
言い返せない

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自由詩 リボン色のゆううつ Copyright 藤鈴呼 2017-08-15 17:05:20
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