蘇生
伊藤 大樹



毛布のなかで
太陽が 頭をのぞかせた
わたしはまだ死んでいるから
もう一度 生まれなければいけない

脇腹から肩胛骨をとりだし
きみの白い項に移植する
行き場を失った うるんだ指先が
熱を育てて
朝焼けの順番を待っている

毛布のなかで
うごめく ふたつの軀が
地平線までを水浸しに

そんなにも辛抱強く
きみは
わたしが泣き止むのを待っている



自由詩 蘇生 Copyright 伊藤 大樹 2017-05-17 22:52:09
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