手紙
もっぷ

あたらしいのか
なつかしいのか
そんな距離感の友への手紙を持って
五丁目のポストへと急ぐ

この町にも一つ 真っ赤で寡黙なポスト
いつからあの場所で立っているのだろう
いつまで赤いつもりだろう
いつまで待っていてくれるのだろう

あたらしいのか
なつかしいのか
この祈るようなてのひらの微熱は

歩行者用の信号があおに変わった
丸腰のこころを
いま 投函する



自由詩 手紙 Copyright もっぷ 2017-05-01 12:54:10
notebook Home 戻る  過去 未来