世界
1486 106

壊れることでようやく人々の目が覚めるなら
いっそ壊れてしまえばいいんだ 世界なんて

大切に守り抜いてきたものはささやかな幸せ
それを欲しがる人をいつも怪訝な目で見ていた

つまりは努力が足りないんだ自業自得なんだって
それを持たない人をひどく冷たい目で見ていた

あぁこの世界はなんて素晴らしいんだろう
あぁこの世界はなんてうつくしいんだろう

大切に守り抜いてきたものはひそやかに壊され
それを取り戻そうとすると怪訝な目で見られた

つまりは努力が足りないんだ自業自得なんだって
周りで見ている人達はひどく冷たい目をしていた

あぁこの世界に何を期待していたんだろう
あぁこの世界に何を夢見ていたんだろう

壊れることでようやく人々の目が覚めるなら
いっそ壊れてしまえばいいんだ 世界なんて


我慢して生きることが正解だなんて思っている
物言わずに生きることが美徳だなんて思っている

周りの人達はみんなそうやって生きているんだと
全てを知っているかのような大人達に教えられた

まぁこの世界じゃそれがルールさ残念ながら
まぁこの世界じゃそれは仕方のないことなんだよ

それでも愚かにも大人達の言葉を信じてしまった
飲み込んだ言葉はいつしか自らを縛る鎖になった

這い上がろうとする人達がどん底まで落ちてしまうのは
這い上がろうとする人達をよってたかって叩くからだ

なぁこの世界を恨むことすら許されないのかい
なぁこの世界を拒むことすら許されないのかい

壊れることでようやく人々の目が覚めるなら
いっそ壊れてしまえばいいんだ 世界なんて


守ってくれない世界なんか守る価値がどこにある
奪われていたことに気付いたらあとは取り戻すだけ

壊れることでようやく人々の目が覚めるなら
いっそ壊れてしまえばいいんだ 世界なんて

壊れることでようやく人々の目が覚めるなら
いっそ壊れてしまえばいいんだ 世界なんて

壊れることでようやく人々が目を覚ますなら
いっそ壊してしまえばいいんだ 世界なんて


自由詩 世界 Copyright 1486 106 2017-04-24 22:43:49
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