家老ではありませんが
乱太郎



睡眠ぐ城に通って
かれこれ数十年になろうとしているが
欲望の肥満体質はいっこうに変わらないようだ
むしゃ修行も必要とやってはみるが
腹の虫はなかなか剣に収まらず
相手に具の音も出ないと悟ればすぐに寝返って
独り蹴りを入れながら
わけのわからないことを言っているそうだ
事が起これば
一刻も早く夢の矢倉に向かって行ったのも
なんだか昔のことのようで
最近は妙に落ち着かなくなって
城から抜け出して月見饅頭を頬張りながら
腹の出具合いさすってみる


自由詩 家老ではありませんが Copyright 乱太郎 2017-03-12 22:32:00
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