はるのかおり
長崎哲也

春一番が吹くと
春の香りが満ち溢れてくる

木々の新芽の匂い
花の甘い蜜の匂い
それらに釣られて出てくる動物の匂い
また遠く、南海の潮の匂い
春の香りは
暖かい潮風に乗った生きものの匂いがする

その香りは
次々とそこら中の春を目覚めさせて
いつか桜を咲かすだろう






自由詩 はるのかおり Copyright 長崎哲也 2017-02-20 21:23:31
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