凍結(ver.2)
本田憲嵩

ヒラリ
ひとつひとつの
想いは
幻のように生まれては
虹色の色あいの
花ビラとなり
刻々と
その色あいを変化させながら
宙へと
おだやかに 無数に舞っていた
(おぼろな感覚だけを
 あとにのこして)


シャイン
自分という
ちっぽけな器の容量を
遥かにこえる
静謐さの総量で
よろこばしい光の花束の列が
たしかにふり注いでいた
たしかに存在していた
(それは、錯覚にも
 ひとしく)


トクン
いつも気になっていたのは
君の鼓動、
ふと
不安に捉われて
そんな君の鼓動だけが 響きわたる世界を


ずっと
ずっと       凍結させたかった


(いつまでも
 いつまでも   続くように)


時間を凍結させた
透明な氷の間の
透明な氷の棺のなかで
いつまでも
君はそのままで眠っている


ひんやりと清らかに
ひんやりと清らかに




   だんだんとおぼろになりながら
   だんだんと錯覚にもひとしく




いつまでも
いつまでも・・・





























































































自由詩 凍結(ver.2) Copyright 本田憲嵩 2017-01-09 13:56:30
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