冬の花
星丘涙

愛の掟とは 与えるとは
と裸の人間が宣う

悦楽のマリファナに酔いながら
夜の街をさまよい歩いても
孤独な亡霊達に笑われるだけ

太陽の中に蒔かれた矛盾という種は
滅びという果実を結ぶ
焼き尽してください
その愛の炎で

冬の花の美しさは
永遠の春に希望を抱くからと
優れた華道家は悟り
けして慌てることをしない

時を鳴らせ
一瞬の陶酔の後に
魂の乱舞が始まる
歌うのだ 喜びの歌を
歓喜の歌を

楽園の頂で
冬の花が咲いていた



自由詩 冬の花 Copyright 星丘涙 2016-12-30 09:02:33
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