さみしさ
水菜
例えば、触れ合いだったり
例えば、水に触れる感覚だったり
音のふるえでも構わない
肌をゆらすそれは影響を与えている
私の身体に心に脳に
ゆらぎ として
共鳴する
強い光が明るい色の交わりを作る夜の街
色とりどりのネオンが煌びやかに街を飾り立てているのに
それらは、陰を濃くするだけで
さみしさは、より煽られる気がする
日の光は、全てを照らし出してしまうけれど
これらはそっと主張する
さみしさを
それは ためらい だったり、
ほのかな 沈黙 だったり
そんなどこか秘密めいた何かを匂わせるような
小さな隠し事に似ている
裸足で駆け抜ける少女の白いすんなりした足が
平たい水面の上、うっとりと遊んでいる
隠し事をしているから
君は、いつまでたっても、本音を教えてはくれないだろう
いつまでも隠し事をしている
耳元をくすぐる君の声は
秘やかに隠し事を遊ぶ
僕は、それにいつまでもつきあって
そうして、秘やかにそれらに共鳴している
君が、どんなにずるい奴だって構わない
共鳴するそれが、僕にとっては、ひどく特別だから
さみしさを縫いとめていく
ひどく優しい気持ちで