何もない
葉leaf

墓碑銘として刻む言葉は
「愛される資格も適格もなかった」
そうしようと思った
深夜のバスの暗いライトの下で

死にたいとは思わなかった
逆に強烈に生きたいと思った
だが生きたいという欲望の方が
虚しく、かつ病んでいた

職場で馬鹿を装っている
賢さを装っている人間を軽蔑しながら
賢い人間は凡庸さを競い合っている
凡庸であることは限りなく困難で


自由詩 何もない Copyright 葉leaf 2016-12-08 03:41:46
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