たずねびと
葉月 祐
気配も無いままに
駆け抜けていく時
どれだけ走ろうとも
一生追い付けない空
どこまで行くのでしょう
誰の元へ向かうのですか
わたしは何者でしょうか
行き先も生き方も分かりません
朝 昼 夜
休まず歩き 生きる
朝 昼 夜
淀みなく流れていく
流される事のない
世界を照らす 光、
君のように生きてみたい
まだ間に合う
終着駅を持たない列車
そんな風に生きてみよう
過ぎていく今の上に立ち
空を見上げ 雲を見送る
頭上の未来は停滞する事を知らず
まだら模様を描き続けている
空から降る 行き先不明の切符の群れを
掴む事無く
今を追い 明日を探して わたしを知る