ゆくえしらず
るるりら
今日も りゅうが 脱走した
「理由」なんて聞く奴がいるから 逃げだしてしまうのだ
話の尾ひれなんて無視して
ゆらぎは水の色
ゆがむからだのまるみに いかす光彩くねらせて
するりと あいつは
「理由」なんて しったことかと 逃げだした
ばしゃりと 飛沫が
わたしのこの顔にあたったとき
なにかを 超えたんだよ
ひとには ひとであることを越えて
りゅうになる瞬間がある
泳いでいこう
おそれずに
からだに張り付いた光で こころがうかぶ
実は 君も
りゅう でしょう
おどりながら 舞いながら 飛ぶように 逃げよう
さあ きようも
あくびのような気楽さで とおく泳いでいくさ