秋の夕日
ふるる

秋。
夕日がくたあーっと疲れてて
その肩を
もみもみしてあげたいなーなんて

でも夕日の肩なんかもみもみしたら
あったかくて思わず
夕日の背中に抱き付いちゃう

「ちょっとーちゃんともんでよー」って言われても
無理…

「重いからどいて」って言われてしぶしぶ
またもみはじめるんだけど
だんだん、空が
朱色から…
もも色…
うす紫…
群青…
に変わり始めて

もんでいた手はふっと軽くなり
夕日はどこへ

調子よく
お月さまがはいはいと
丸い背中を差し出してくる

冷たい
お月さまの肩
冷たいです

「いいじゃん」



自由詩 秋の夕日 Copyright ふるる 2016-11-13 21:24:30
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