小学生が小学生を殺した件について
ayu-m

何故、彼女は他者を殺したか

何故、彼女は自殺しなかったのか

自己陶酔で成り立つ世の中と言い続けてきたが、その中では異色な存在である。
人々が戸惑うのも無理はない、彼女は異例の選択をした。
それは柔軟な思考を持った子供の特権であり、
それは堅い思考を持った方向性の薄い僕らには無し得ない、悲劇だ。
境地とか、沢山言葉を知らない故の純粋は模索をも知り得ない。
この国がその反対に、
詳細の為に文字を溢れさせ、
それで形づくろうとくくりを描いた。
だが、所詮地面に描かれたに過ぎない。足元のアスファルトはもう、ひびを作りはじめる。
可能性が拡がる限り、現実からは遠くなる。
彼女と、メディアは現実にはありえないという、白いラインで結ばれる。
どちらかが自らを美しいと歌う限り、答えは出ない。

他人事の様に、自分を見つめる世代が、生まれつつある。
過去をどの道見下して、
その中に埋もれる『らしさ』は既にそのものではない。

失われてゆくものがある、消えてゆくものがある。

それが常に、いままでの『当たり前』だったことを、まのあたりにしなければ


散文(批評随筆小説等) 小学生が小学生を殺した件について Copyright ayu-m 2005-03-03 08:18:40
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