みどりごの海
もっぷ

夕陽はきっと溶けるように
水平線に抱擁されて 海の底
人魚の里で明日を孕むのだと思う
そこでは どんな哲学をさかのぼっても
たどり着けないとわをしる風が
淡水の泉を可愛がっている
つぎつぎとさざれなみが生まれみな
いつかの福音を待つ
ひとの体を戴ける日を
誰から と聞くと
あしたから と返ってくるから
やっと私は赦してくれる存在に気づくことができる
風に 問う 応えてくれる 約束の時は この、未明



自由詩 みどりごの海 Copyright もっぷ 2016-11-07 02:20:51
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