晩秋
レタス

生まれてきて
その時に寿命を告られ
生きてゆく
それは秋の日に感じること

冬が来る前に
毎年告げられる言葉

来年も生きていられるのか
誰も知りはしない

もうすぐ正月がきて
好物の伊達巻とニシンの混布巻き
鰤の雑煮と黒豆も
食べられるのかも怪しい

栗きんとんとカズノコはレモンの係だ

来年も生きると決めて
食べられなかった食事を採ろう

そろそろ脂がのって来たブリの照り焼き
香り立つ豚の生姜焼き
豆腐と白菜の鱈ちり
リブロースのレアステーキ
鰻重

明日から始まる食事との闘い
胃の無いぼくの天国と地獄

来年を迎えるために



自由詩 晩秋 Copyright レタス 2016-11-04 23:17:08
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