どうかどうか
ひだかたけし

誰かを探す
竹林の静謐に
池袋の喧騒に

アラワレナイ
現れはしない
のか、
もう二度と
洗われたいんだ
その見守る微笑みに
ホッと ホッとして
冷気に目醒て息しながら

なぜ離れていった?
なぜ消え去った?
唐突根こそぎに
何の説明もなく
只、音信不通

記憶重層し立ち止まる
街中にしゃがみ込む
キャベツは何と258円
お手上げだね、全くもうお手上げだ

何も見えない 何も感じない何も

虚脱した白壁に
逃げ場を失った時
おまえはダイヴする
真っ逆さまに下へ下へと
反転しながら上へ上へと
上もなく下もない青青青青
広がる開け広がる束の間の休息

それが現の唯一の救いなら
それが唯一の脱出口なら
待ち受ける乾きの砂漠
さはら覚悟しながら

(オマエノ魂ガ望ンデ ソコへイクンダヨ)

痕跡だけは 確かに懐かしく
この魂に 刻み込まれている
気付けるなら傷蹴るなら



自由詩 どうかどうか Copyright ひだかたけし 2016-10-24 18:47:30
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