空とヤフオク入札と
番田 


友人とまた日本橋で会い
隅田川の道を歩いた
曇り空 並んだビルのブルガリアヨーグルト
風のない道はどこまでも続いていた


人は すれ違う 黒い服
それぞれの時間の中を生きている
ベンチで 私も そして
缶コーヒーを取り出して


川面は通り過ぎる屋形船の
いつまでも 波に
ゆらめいていた 私が昔ここで面接したときの
ある日の昼間のように 冬の 私がいた


あのドラマの主人公は
恋人と行ってしまった ボストンで 恋人と 
楽しく 今頃暮らしているとは思う そして
飲みあきたコーヒーを飲み干した



自由詩 空とヤフオク入札と Copyright 番田  2016-10-23 19:26:32
notebook Home 戻る  過去 未来