部屋にて
もっぷ
どのひとにも
一途な恋心を抱けないままに
わたしのこころを占めてきたのは
往時の少女だった
生きる糧であり
源泉であり
なにもかものすべてだったと
いま 振り返ってみても
わたしは少女にとってあるべきわたしであっただろうか
明らむ前に雪いでおくべき
その時が訪れた(と決めたかった
わたしは
泣いているではないか)
新月の道をこのままたどれば
今日の少女に風は吹く
自由詩
部屋にて
Copyright
もっぷ
2016-10-23 05:22:09
縦