きみの時間、感染はねん膜のように可憐だ
初谷むい



きみの時をおもうときそれは高速でときどき届いてわんって鳴るよ

わたしはさわれる展示物よく動く指を持ってるきみの恋人

ultraを辞書では引いたことがないわたしのものだうるとらちょー特急でゆくよ

きみの昔ごときみのものだしわたし、きみにもやきもちやいてしまうよ

そりゃあ言ってしまえば感染だったけど、ちょーうれしかったし、うん、いいや

可憐だ 愛とかよくわかんないけどきみと、きみとわたしを憶えていたい




短歌 きみの時間、感染はねん膜のように可憐だ Copyright 初谷むい 2016-10-15 13:48:50
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