痙攣
深水遊脚



約束と手帳の枠をはみだした歩み孤独の文字は不揃い


千鳥足で本をかすめて籠る部屋 百五ページの夜に呑まれる


右側を愛し左側を憎む鋏いつもの切れ味はなく


吐瀉物の薫り三割 珈琲を砕いた粉を湿らす涙


手を繋ぐ相方離れ彷徨える視線が絡み触手が痛い


短歌 痙攣 Copyright 深水遊脚 2016-09-21 07:11:38
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